myストーリー・生き方ごとを商売に活かすセラピスト物語⑯

*こちらの記事は
2016〜2017年に通った
商売講座の課題で書いた
プロフィールストーリーです。



認知症の祖母は
家の近くの施設に入居ができ
行ける日は毎日のように顔を出していたのですが
その介護も7年という年月が経っていました。

2016年
認知症も進み、寝たきりでないとはいえ
発語もままならなくなっていた祖母。

ある夜、しっかりと目を見開き
言葉も発することもできないはずの祖母の声で
私の頭の上の方から
「もういいからお前の道を行け!自分の人生を行け!!」
何度か繰り返して
話せないはずの祖母の声が聞こえるという
体験をしました。


不思議な体験でした。

言葉も発していないのに
祖母の声が頭の上の方で聞こえ
もういいから自分の道をいけと言う。


翌日、祖母はまさか!というくらい
あっという間に
最期を迎えてしまいました。


祖母の介護を手伝うために
自宅サロンを開業
その介護がなくなってしまったら
実家にいる意味も無くなった


長引いていた離婚の話し合いが決着がついた時、
実家にいれば暮らす場所はある
住む場所に困らないために
実家を使わせてもらっている
そんな理由でもありました。


自分で決めた人生のようでいて
実は自分で決めていなかった。

両親を助けるために
祖母の介護、という理由は
育ててくれたような祖母への
恩返しのようでいたけれど
実は、両親を喜ばせたいという
潜在意識だった・・・

どんな環境になったとしても
居られる場所があるという逃げが
自分の暮らす場所を決めていて。
夫婦関係に疲れ切っていたり
心配をかけ続けていた私は

両親の元へ戻り安心させたい
実は、両親を喜ばせたいという
自分で仕事をするということを選んだようでいて

心はずっと親の方を向いたまま

お客様の喜びがあったけれど
お客様が喜んでくれるなら
なんでもやります、という
お客様の喜びを思っていたようでいて
私の喜び状態は、
お客様の喜びに依存していて。

親の顔色に依存していて。

自分の幸せを誰かにゆだねてしまっていました。


最初に両親が紹介してくれたお客様を
喜ばせられることで
結果的に、両親を喜ばせているようなもので。

家の中が仕事場だったので
私の姿がいつも両親の目に映る
お客さんがいることで両親を安心させられる

お客さんの方を向いているようでいて
私自身が表現していたのは
両親が私の方を向いてくれ続けるようにという目的に
すり替わってしまっていました。

それは
わたしが生きたい目的のためではなかったことに
気がつきました。

気がついたのは
少し後に受講する
この文章を書くことになった
商売の講座だったのですが。。



祖母が亡くなる前日に
もういいからお前の道をいけ

そんなテレパシーを送ってきたのも
認知ながらも見通していたのかもしれません。


こんな風に自分で選んだようでいて、
外側の何かに決めさせられていたのです。

家族のために、
その気持ちに偽りはなかったし、
介護を選んだことも後悔はなかったけれど
そこには私の人生ってなかったな。。


これからどうしていいかわからなくなり
お客様に対する気持ちも薄れてしまった。

となると自分の気持ちと連動するかのように
お客様も減っていき
本当に八方塞がりでした。

どこに行けば私の求めている答えがあるの?
誰か、教えて欲しい!

この頃はどこかに行くと
唯一正解の答えがあると思っていたし
それは誰かが教えてくれるものだと
思っていました。

おまけに、身近な人を亡くした、
看取ったという経験は
想像以上に心の穴が大きく
動くことすらできない
涙が止まらない
そんな毎日だったのですが

こんなことじゃいけない!
仕事しなくちゃ。
心もついていかないままに
空白の目立つ予約表を埋めるかのごとく
今日の空き状況をLINEで流しては
その日、その時のお客様で
なんとか埋め尽くすようなことをしていました。

この状態は「商売」ではなくただの「販売」

相手が必要としていないものを
売っていたような状態だったかもしれません。

毎日がルーティンワークにしか感じず
つまらないのはお客さんのせいにして
でも本当は心の奥底でわかっていたんです。

本当にやりたいことってこれじゃないし
本当に私自身の中にあるものを使って
目の前の人のお悩みに寄り添ったり
喜ばれたり、役に立てることって
マッサージやトリートメント技術だけじゃない

それは自分の深い深いところが一番よくわかっていたのでした。

でもそれを言葉にすることができず
出してあげることができませんでした。

いや、本当はできたのかもしれません。

同じようなセラピストさんが自分自身の価値や
自分のサービスを表現できずに
本当に関わるべき人と関われていない悩みは
ずっと聞いてきてたし。
私自身が一番そうだったこともわかっていたし。

やさしすぎる人が目の前の人に
自分の言葉で自分の気持ちを伝えられず
偽りの毎日で苦しくなっている姿もずっと見てきて
話を聞いてきて。

そういった人たちが本当は叶えたい未来を一緒に作っていくのは、
マッサージだけではない寄り添いが必要なこともわかっていたけれど

タイマッサージをやらなくなっちゃったら
私の価値ってどこにあるんだろう


自分が自分の価値を見出せていなかったり
自分の本心を受け止めてあげることができなかった。

お客さんの方を見ているようで
自分のことしか考えていなくて
そんな自分も嫌になっているような日々が続いてばかり

祖母はそんな私に、もういい加減に
自分の気持ちを受け取って
自分の役割を生きなさい!それが真のセラピストだよ!
自分が認知になってまで私に、人との関わりや
自分のお役目に気づけることを教えてくれていたようでした。



生き方ごとを商売にいかすセラピスト物語17へ続く

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